大阪「不幸せ(府・市あわせ)」とは

昭和31年(1956年)に大阪市が政令市として指定され、大阪府と同等の行政権限をもつようになりました。その後、過去50年以上に亘って、大阪府庁と大阪市役所が、犬猿の仲となり、足の引っ張り合いをやってきた悪名の高い対立の歴史を揶揄して作られた語呂合わせが、大阪の「不幸せ(府・市あわせ)」です。

その代表例が大阪市のWTC(高さ250m)に対抗して、大阪府がそれより、0.1m高いだけのりんくうゲートタワービルを作って競い合い、合わせて2000億円近いお金が使われたことです。大阪市役所と大阪府庁のメンツ争いであった訳で、行政のさまざまの面で表れた大阪特有の事象です。

また2008年の夏季オリンピックの大阪への誘致運動に関しては大阪市が主導した訳ですが、お役所仕事と批判されたこともあり、1回目の投票で最下位となり、落選しました。2020年誘致に成功した東京都と比べれば、その差は歴然です。

大阪「不幸せ(府・市あわせ)」という二重行政による弊害は、税金の無駄遣いだけでなく、大阪の一体となった総合力を発揮できないことにあります。